今回の合宿地は、愛媛県松山市(道後温泉)。
合宿の旅程などを、参加者ごとに紹介します。
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参加者 はやぶさ LP42 サンポート 北越 カタナ ヒサシ138 青ガエル キマロキ キハ285 はつかり キハ110 キュウべえ TJライナー グラシア よっしー 中將 キハ52 桿菌
前回合宿で断念したしまなみ海道にリベンジし,且つあまり他の参加者が使わなそうなルートで四国入りを目指すことを目標にルートを設定しました。また,自転車(重量約10s)を担いでの乗り換えは非常に疲れるので、フェリーや長距離列車を使いできるだけ乗り換えの少ない行程になるようにしました。
出来るだけ入念な事前調査を行ったつもりでしたが、例によって今回もちょっとしたトラブルが発生します。
8月24日 | 北仙台<仙山線 快速>山形<奥羽本線 普通>米沢<米坂線 普通>坂町<羽越・白新線 普通>新潟<自転車>新潟港山の下埠頭<新日本海フェリー しらかば>船中泊 |
出発当日は自転車の分解の手間も考え、親に北仙台駅まで車で送ってもらう事に。出発地を北仙台としたのも、自転車を担いで移動する経路をできるだけ短縮するためです。ここから仙山線に乗り山形、米沢で乗り換え米坂線に乗車。
米坂線乗車中に踏切で軽トラが立ち往生したり、線路内立ち入りがあったものの,
その遅れをいつの間にか回復し、坂町に到着。ここで同じ列車に乗ってきたらしいキハ52氏と遭遇。2人ともこの後同じ列車に乗るようなので、一緒に新潟へ向かう115系に乗車。
新潟でキハ52氏と別れ、駅前の人の少ない所を選んで自転車を組み立てていると、同じように輪行してきた人が隣で自転車の組み立てを始めました。話によると、これから京都に向かうそうで、まだ1日に170kmしか走った事のない私はその体力に只々感心。
自転車の組み立てを終え、新潟駅から夕食を調達しながら新潟港へ向かうつもりでしたが、本来万代橋の手前で右折するべきところを何を思ったか直進してしまい、フェリーの出る埠頭がある信濃川の右岸ではなく左岸に出てしまいました。しかし、そのまま戻るのはつまらないですし、河口付近の新潟みなとトンネルで川を渡れる様なので、そちらにルートを変更。件のトンネルは走ると楽しいのですが、自転車道と歩道が分離されているわけではないので、通行には注意が必要でした。
いささか遠回りしたものの、敦賀行きのフェリーが出る山の下埠頭に無事到着。昨年の夏合宿でもここから新日本海フェリーに乗ったので、約1年ぶりです。遠回りをしたとはいえ少し早く着き過ぎたようで、待合室に飾られていた模型を眺めて時間を潰しつつ、フェリーの入港を待ちます。
30分ほど待って、敦賀までの1夜を過ごすフェリー「しらかば」が静々と入港。下船が終わった後自動車の乗船を待って、何台かの自動2輪と共に乗船。出力の関係なのか自転車は最後の乗船でした。
夏休みも終わりに差し掛かっていたからか船内の人は夏の割りには少なく、自分に割り当てられた船室の一角も他に乗客はいませんでした。出航直後に佐渡島が見えた以外は夜の航海の為、外はほとんど見えず、翌朝も早い(敦賀到着は5時半)ためこの日は早めに就寝。
8月25日 | 船中泊<新日本海フェリー しらかば>敦賀港<自転車>敦賀<北陸・東海道・山陽本線 新快速>姫路<山陽本線 普通>相生<山陽本線 普通>和気<自転車(国道374号)>柵原<自転車(国道374号)>和気<山陽本線 普通>岡山<山陽本線 普通>海田市<徒歩>ホテル |
4時半ごろに起床すると、既にフェリーは敦賀港に入港したものの下船開始はまだとの事で、暫く自分の寝台で待機。下船予定より10分ほど早く下船が始まり自転車を押してスロープを下ります。今度は乗船時とは逆に最初に下船する事ができました。
まだ薄暗い敦賀の街を走ること20分、敦賀駅に到着。駅前のコンビニで朝食を買った後自転車を解体し、新快速姫路行きに乗車。一気に距離を稼ぎます。
姫路、相生で列車を乗り継ぎ岡山に入り、和気駅で下車。ここから同和鉱業片上鉄道の廃線跡を自転車で辿って吉ヶ原へ向かうつもりでしたが、駅前の観光協会で荷物を預かってもらえるのは16時まで。この時点で時刻は11時半でしたが、吉ヶ原へは片道25q強あるので途中で昼食をとる事を考えると、時間にそれほど余裕がないので先を急ぎます。しかし頑張りすぎたのか、途中昼食で昼食で15分ほど休憩が入ったにもかかわらず、事前に見積もった時間よりも15分早く到着。吉ヶ原駅跡にある保存車両群を観察します。
本来ならじっくり観察して行きたいところですが、雨雲が迫ってきており、雨に濡れたくない私は早めに和気へ引き返すことにしました。とはいえ折角来たので、行きで撮りそびれた保存されている駅舎などの廃線跡の遺構を写真に収めつつ来た道を戻ります。
和気駅付近に戻ると古めかしい郵便局の建物が残っていました。流石に現役の郵便局の建物ではないようですが、こういう建物が残っているのは貴重だと思います。
観光協会に預けていた荷物を回収し、電車でひとまず岡山へ向かいます。ここで初めて気づいたのですが、携帯電話の料金がリミッターの限度額を超えていたらしく、何とメールの送受信ができなくなってしまいました。とりあえず岡山での乗換の間に公衆電話からその旨を家族に連絡し、無線封鎖ならぬリミッター解除の方法を模索しつつ、広島へ向かい海田市のホテルに宿泊。
8月26日 | ホテル<徒歩>海田市<山陽本線 普通>下関<山陽・鹿児島本線 普通>小倉<日豊本線 普通>中津<日豊本線 普通>大分<日豊本線 普通>幸崎<自転車(国道197号)>佐賀関港<国道九四フェリー ニュー豊予3>三崎港<自転車>旅館 |
海田市を朝一で出て下り列車に乗車。この列車は下関まで直通なので乗り換えが少なく楽です。自転車が他の乗客の邪魔になる恐れがあるので朝のラッシュにぶつからないか心配でしたが、幸い大した混雑もないまま下関に到着し小倉行に乗り継いで九州に上陸。11時前ですが乗り継ぎの列車まで1時間近くあるので、ここで昼食にします。駅構内で立ち食いのかしわうどんを食べたのですが、店員のご婦人がフレンドリーな方だったのが印象的でした。
腹ごしらえを済ませた後はホームに発着する列車を眺め時間を潰し、中津行に乗車。
終点で大分行に乗り換えさらに南へ。途中の別府は源泉数で鳴子と比較されますが温泉街の規模は勝負になりませんね。
終点の大分で改札を出て駅前のドコモショップへ行き、ようやく携帯電話のリミッターを解除。連絡手段の不自由が解消されました。大分から数駅行った幸崎まで電車に乗り、自転車を組み立ててR197で佐賀関へ。R197沿いには佐賀関にある銅の精錬場へ通じていた線路の廃線跡もあったのですが、リミッター解除に時間をとられたこともあり、予定から遅れ気味だったので今回はパスし直行しました。
予定よりは遅れたもののフェリーの時間には無事間に合い、乗船券を購入。一等船室のキャンペーン中との事で、一等料金が大幅に割り引かれていた(二等運賃+300円)ので一等船室を利用してみる事にしました。
15分ほど待っていると佐賀関半島からフェリーが姿を現し、船首を岸に向け着岸。すると船首が開きタラップが下りて車が下りてきました。
何となく連絡船のイメージがあったので、船尾ではなく船首が開くというのには違和感があったのすが、この船は対岸の三崎側では船尾のタラップで乗降する様になっており、この様にすることで船内で自動車が進行方向を変えずにスムースに乗下船でき、しかも甲板の面積を有効に使う事が出来るようです。
乗船は人も車も車両甲板を通って行い、自転車も人と一緒に自動車の前に乗船。自動車の乗船が終わるとすぐに愛媛県の三崎港へ向け出港。
一等船室は本当に利用者が少ない様で、私の乗った便では利用者が他におらず鍵がかけられており、船員さんに一等船室の鍵を開けてもらう始末でしたが、その代り進行方向を展望できる一等船室は1人占め状態という事もあり至って快適なものでした。
船は出航後しばらくすると豊後水道に差し掛かります。窓の外を見ていると、途中から明らかに潮の流れが変わっているのが分かって楽しいです。
写真でも分かる様に、豊後水道内は結構波が高く、車両甲板の2つ上の甲板にある一等船室にも時折白波がかかります。カメラの画面を覗いてたこともあり、軽く酔いそうになりましたが、佐田岬の影に入ったからか、岬の先端を過ぎると急に波が穏やかになり、三崎の集落が見えてきました。この日は三崎にある旅館に泊まります。
8月21日 | 旅館<自転車(愛媛県道256号)>佐田岬<自転車(愛媛県道256号)>民宿<自転車(国道197号)>八幡浜<予讃・内子線 特急「宇和海」14号>松山<自転車で市内散策>松山<自転車>道後温泉<徒歩>ホテル |
この日は佐田岬で朝焼けを見ようと、4時半に行動開始。満点の星空の下佐多岬灯台を目指します。擦れ違う車もなく、風力発電の風車の飛行機の様なうなりのみが聞こえる夜道を走ること40分弱、佐多岬灯台の駐車場に到着。駐車場に着くころには大分空も白んできました。そこから20分ほど照葉樹林の生い茂る林の中の道を歩き、灯台に到着。灯台から見える豊後水道は今日も白波が立っていました。
出発前に半ば気付いてはいたものの、佐多岬は「四国最西端」なので、朝日か水平線から昇ってくるという訳ではなく、このまま朝日を待ってもしかたないと思い直し、灯台近くの海辺で少し遊んだあと駐車場に戻り記念撮影。宿へ引き返します。
旅館に戻り朝食を食べ終えると、気温が上がる前に走り切るべく、佐多岬の根元八幡浜を目指し出発。三崎を出て最初の坂を登り切って給水していると、バスが近づいてくる気配。振り返ると1つ目RJと呼ばれる古い型のバスがやってきました。写真は撮れませんでしたが、どうやらこのバスもも八幡浜へ行くようです。
トンネルをいくつか抜けるとR197の旧道へ向かう分岐が有るので、車から逃れて旧道に入ります。この旧道、程よい狭さで走っていた非常に楽しい道でした。海岸近くに下りてきたところで自転車を止め浜辺を散策。大学の夏休みが始める前に夏が終わってしまった様な夏だった仙台の人間には、エメラルドグリーンに輝く海が印象的でした。
再び海岸の崖にへばりつくように走る旧道を5qほど走り新道沿いの道の駅瀬戸農業公園に寄り道。紫芋が入ったソフトクリームを食べたあと、八幡浜方面の新道にあるメロディー道路が自転車の走行でも音が出るのか実験してみる事に。結果は車重が軽く、タイヤが細く音がこもらないためかあまりよく分からないという結果でしたが、旧道に復帰するために車が切れるタイミングを待っている際にやってきた車は、当然ながらちゃんと鳴っていました。
海沿いの旧道に戻り(新道と旧道をつなぐ道が枝が落ちてたり砂利が浮いてたりで一寸酷道ぽかった)、下り気味の道を快調に9qほど進むと、この日の行程最後の山場といえる登り、宿名峠に差し掛かります。登り口は木が生い茂り薄暗い感じで峠の雰囲気が漂っていましたが、一旦尾根をまたぐと、まだ峠は越えていないものの宇和海を右に、ミカン畑を左に見ながら走る明媚な道でした。
ダムを見たりしながら峠を下り、伊方町の中心部のAコープで飲み物を補充し休憩。出発してすぐに愛媛県に入って初めてのコンビニを(ようやく)見つけ、大きな町に近付いてきたと実感。
ここから新道に復帰し、本行程最長の隧道である大峠トンネルに差し掛かります。四国九州間の最短ルートとあってか、大型トラックが行き交い、自転車には辛いのですが、歩道を走る訳にもいかないので(狭い)車の途切れた時を狙って通過。八幡浜市に入ります。そこからさらに名坂トンネルを通ってひと山越えて市内に入り、フェリー乗り場近くにある道の駅「八幡浜みなっと」に到着。丁度お昼時だったので、名物の八幡浜ちゃんぽんを頼んでみました。
昼食を終え、一寸港でフェリーを見ようかと思い、道の駅の駐車場から出ると、そこには見覚えのある1台のバスが。前へ回ってみると今朝私の自転車を追い抜いて行ったのと同じ型のバス(一つ目RJ)でした。既に宮城県内では見られないバスなのでひとまず写真に収めます。
まだ残っているらしいと話には聞いてはいたものの、春合宿に続いて一つ目RJに巡り合えるとは何かと古いバスに縁があるのかなと思いつつ、八幡浜駅へ向かい、自転車を解体。内子線が未乗区間であった事と、この日は青春18きっぷを使っていなかった事から、少し奮発して松山まで特急に乗車。しかし、疲れからか未乗区間も半覚醒状態で通過してしまいました。
松山到着後自転車を組み立て、市内を散策。JR四国は輪行に好意的らしく、駅前に組み立て、解体の専用スペースを設けられており、非常にありがたかったです。また、市内の道路は自転車が走りやすいように整備されており、市民の自転車利用のマナーも仙台と比べ良いように感じました。
さて、松山市内散策中に3度目の一つ目RJに遭遇。他の参加者に訊いても何度も見かけるというほどでもないようなので、きっと佐沼に参拝したご利益があったのだと思います。
松山駅前への集合メンバーと顔を合せた後、伊予鉄で宿へ向かう他のメンバーと別れ、自転車で3、4q走って宿のある道後温泉へ。既に90q近く走ったもののまだ脚力に余裕ありと見えて伊予鉄組より大分早く到着し、他のメンバーの到着を待っていると、やたら荷物を載せたカブが一台と合流。
伊予鉄組が到着した後、自転車を押して宿へ。同じく2輪の乗り物で合宿地に到着した北越氏とは同じ部屋となりました。
8月22日 | ホテル<自転車>松山<予讃線 普通>今治<自転車>瀬戸田<自転車>向島<駅前渡船gt;尾道<自転車で散策>尾道<山陽本線 普通>福山<山陽本線 快速「サンライナー」>倉敷<山陽・東海道本線 特急「サンライズ出雲」>車中泊 |
7時半頃宿を出発し、松山駅から電車に乗って今治へ。今治駅で自転車を組み立てて、前回断念したしまなみ海道の横断を達成するべく、一路尾道をめざし出発。
前回のリタイア地点の来島海峡大橋は無事通過し、大島吉見のコンビニで休憩。しかし、このコンビニを出たところで走行不能には至らないものの変速機が不調となり、度々チェーンが外れるようになってしまいました。小雨も降り出し、何故しまなみ海道にはここまで嫌われるのかと思いつつ、とにかく歩みを進めます。
ペースが落ちる事を警戒し途中の休憩を削って予定を前倒しで動いていたものの、思いのほかペースは落ちないまま、多田羅大橋を渡って広島県へ。とりあえずこれで四国脱出。
ご覧の通りの曇天で、晴れていれば海が綺麗なのだろうななどと思いつつ、生口島の瀬戸田に到着。適当に昼食を食べに目についた食堂に入りうどんを食べた後、休憩もかねて近くにある平山郁夫美術館へ。幼少期から晩年に至るまでの作品が並んでおり、幼少期の作品で既に高いデッサン力が感じられたことや、シルクロードを題材とした作品が有名な一方で生地の生口島の風景を晩年に描いた作品が印象的でした。
美術館を出発後因島でいったん休憩をはさみ、遂に最後の橋、因島大橋へ。
この頃には大分天候も回復し、海を眺めながらのラストスパート。最後の給水を終え4時半前に渡船乗り場に到着。トラブルに見舞われはしたものの今治出発から休憩含め約7時間で走破しました。
尾道到着後は駅近くの銭湯で汗を流し、駅前を散策。と行きたかったのですが、どういう訳か駅前にロードバイクを駐輪できるような駐輪場が見当たらず、駅裏の駐輪場の一角にどうにか自転車を括り付けておける場所を見つけ駐輪。尾道駅前以外では駐輪への配慮が行き届いていたように感じられただけに少し残念でした。
夕食時には少し早かったので山陽線沿いを散策していると、ねこが数匹。尾道の坂との絶妙なマッチングを見せていました。ねこと戯れている間に湘南色の115が走り去っていったのは内緒です。
6時半過ぎに駅前で尾道ラーメンをたべた後自転車を回収し駅前まで戻って解体し、電車に乗り込んで倉敷へ。途中がら空きのサンライナーが乗客を待っていたので、先発するそちらに移りました。改札を出た後で偶然はつかり氏に遭遇し、一緒に駅北側にあるショッピングモールへ。彼は夕食がまだとの事だったので、彼が夕食を食べている間に自転車を預かってもらい、階下のスーパーマーケットでビールとつまみを購入。
閉店近くに入ったため、はつかり氏が食べ終わると追い立てられるように店を出て駅へ。はつかり氏は乗車変更を試みたものの、結局姫路まで行ってサンライズに乗車するとの事でここで一旦お別れ。
その後はホームで列車を眺めたりしながら時間を潰し、サンライズ出雲に乗車。諸々あったもののどうにか個室に自転車を押し込むと、列車は岡山に到着していました。ようやく落ち着いたところで先程のビールで(一人で)乾杯。この後自転車に乗る予定はないので心置きなく酒が呑めます。飲み終わったところで岡山から併結されてる瀬戸号のラウンジへ赴くと、サンライズ合宿状態となっておりました。
8月23日 | 車中泊<山陽・東海道本線 特急「サンライズ出雲」>東京<山手線 普通>上野<東北本線 快速「ラビット」>宇都宮<東北本線 普通>黒磯<東北本線 普通>仙台 |
藤沢付近で起床。ゆっくりと身支度を整え、終点東京で下車。今年の夏は家の用事で何度か上京する機会があったので、自転車が重い事もあって寄り道はせずに真っ直ぐ帰仙しました。黒磯以北が全て719系で乗り換えも郡山での1回で済んだことぐらいで、特筆すべき事はありません。余談ながら719系は輪行にはあまり都合がよくない形式なので、一寸これは誤算でした。
今回の合宿は春合宿のリベンジを果たしひとまずの目標は達成できましたが、色々反省点も残りました。再び合宿に参加する機会があるか分かりませんが、次回は今回の反省を生かし計画を立てたいと思います。